歯ブラシがない時でも安心!災害時の口腔ケア
口腔ケアは、健康的な生活を送るうえで欠かせないものです。
虫歯や歯周病を予防していれば、いつでもおいしくごはんを食べられます。
また、人と会うときに気になる口臭ケアをすることもできます。
ですが、災害が起こったときはいつも通りの口腔ケアができるとは限りません。
今回は、災害時の口腔ケアについて紹介していきます。
口腔ケアを怠るとどうなる?
口腔ケアを怠り、口の中を清潔に保つことができなくなると、口の中で増えた雑菌が体に悪い影響を及ぼす危険性があります。
虫歯や歯周病の悪化はもちろん、口やのどの荒れた粘膜にウイルスがつきやすくなり、感染症にもかかりやすくなります。
また高齢者の方は、食べ物や飲み物、口の中の雑菌などが誤って気管に入ってしまい、誤嚥性肺炎にもかかりやすくなってしまうので大変です。
こんなことにならないように、災害時の歯磨き方法を覚えておきましょう。
少ない水で歯磨きする
歯磨きは、おちょこ1杯分(約30ml)の水があれば問題ありません。
まずは、コップにおちょこ1杯分の水を用意し、歯ブラシを水で濡らしてから歯を磨いていきます。
歯ブラシが汚れてきたら、ティッシュペーパーやウエットティッシュで、歯ブラシの汚れを拭き取り、また磨きます。
これを何度か磨き終わるまで繰り返しましょう。
最後に、コップに残っている水で、2~3回すすぎます。
1回ですすいでしまうより、回数をわけてすすいだ方がきれいになるそうです。
いつも通りとはいきませんが、この方法でもだいぶすっきりできます。
水の量も30ml程度なら気にせず使えるでしょう。
また液体歯磨きがあれば、水を使わずに歯を磨くことができます。
液体歯磨きを口に含んで20秒ほどすすいでから吐き出し、あとは普通に歯ブラシで磨くだけです。
磨いた後、水ですすぐ必要がないので、水が少ないときでも安心して歯を磨けます。
歯ブラシがないときの口腔ケア
歯ブラシがない時は、食後に30ml程度の水やお茶でうがいをしたり、清潔なタオルやティッシュを指に巻いて歯についた歯垢をぬぐったりしましょう。
ドラッグストアなどに行くと、歯磨きシートという歯についた歯垢をぬぐうためのウエットティッシュのようなものが売られています。
歯ブラシがない時は、歯磨きシートを使うのも効果的です。
いろいろな種類がありますが、なるべく大きくて強度が強いもの、口臭を予防する緑茶ポリフェノールが入っているもの、歯を丈夫にするキシリトールが含まれているものなどがおすすめです。
ミントの成分が入っていると、口の中がさっぱりします。
マウスウォッシュがある場合は、それでまず20~30秒ほど口をすすいでから、吐き出した後に歯をぬぐうとより効果的なケアができます。
また、ストレスなどで唾液が少なくなり口の中が乾燥してしまうのも、感染症のリスクを高めることになります。
あごの付け根あたりにある唾液腺をマッサージして、唾液を多く分泌できるようにすることも、大事な口腔ケアのひとつです。
まとめ
今回は、災害時の口腔ケアについて紹介しましたが、いかがでしょうか。
災害時はただでさえストレスや睡眠不足などで体調を崩しやすいので、きちんと口腔ケアをして少しでも健康な状態を保ちましょう。
もちろん歯ブラシなどの口腔ケア用品をセットで持ち出せるのが一番いいですが、少ない水で磨く方法や歯ブラシがなくても口の中を清潔にする方法を普段から頭に入れておくと、突然の災害時でも役に立つのでおすすめです。