【地震に備える】防災グッズの寿命知っていますか?買い替え時期とチェックリスト
2011年3月11日に起こった東日本大震災から13年経ちました。
東日本大震災をきっかけに「いつか」のために用意した防災グッズ…階段下や倉庫に置きっぱなしになっていませんか?
「用意してあるから大丈夫!」と、そのままになっている方は要注意!!!
防災グッズにも寿命があることをご存じですか?
今回はそんな防災グッズの寿命についてみなさんといっしょに確認していきたいと思います!
防災グッズにも寿命がある! 知らないと危険な理由
防災グッズの中で寿命があるものといえば、みなさん口にするものを一番に思い浮かべるのではないでしょうか?
飲料や食品などはローリングストックが推奨されていることもあり、「賞味期限」「消費期限」に注意して日常的に消費し、消費した分を補充している方も多いと思います。
でも、それ以外の防災グッズにも寿命を知らないと危険なものがあります。
道具には未使用だとしても「使用推奨期限」というのがあるのをご存じでしたか?
使用期限の理由はおもに部品の劣化です。
使用期限が過ぎたからといって突然使用できなくなったり突然爆発したりはしませんが、あまりにも長く放置している場合はサビや割れなどがないか注意してください。
いざという時に使えなかったり、何らかの危険を引き起こしたら備えている意味がなくなってしまいます!
また、備える際の収納場所も、ものを保管するのに適さない場所で保管してしまうと危険度が増すかもしれません!
このように、いざというときのために準備していても、使いたいときに「使用期限」が過ぎてしまっていて使用できなかったり、危険な目にあってしまうことがないように、防災グッズの寿命を知っておく必要があるのです!
意外と短い?防災グッズの使用期限をチェックしよう
日常に追われてあっという間に1年が終わっていくように、日常にかき消され忘れ去られていく「いつか準備した防災グッズ」の中身を今一度確認してみてください。
防災グッズには「消費期限」「使用期限」「使用推奨期限」など…それぞれに「期限」が設定されています。
防災用だから大丈夫でしょ!と過信しないでください!
購入したあと、自分の荷物は自分で管理しなければいけませんよ。
思っていたよりも短くない!?と思うものがあるかもしれません。
意識して確認しないと見過ごしてしまうものもありそうです。
それでは、それぞれの「寿命」をいっしょに確認していきましょう!
主要な防災アイテムの寿命リスト:食品・電池・道具編
食品(防災用)
- お米(アルファ化米):賞味期限3~5年程度
- 飲料水:賞味期限5~10年程度
- 乾パン:賞味期限1~5年程度
- 缶詰:賞味期限3年程度
- レトルト食品:賞味期限1~6年程度
通常スーパーなどで日常的に消費される商品の消費期限は、飲料水は1~2年、レトルト食品は1年~2年、缶詰は2~3年程度です。
今回紹介した長期保存に適したものは防災用の商品になります。
備蓄専用の「保存水」は賞味期限が5年から10年程度で、通常のミネラルウォーターと比べ2~5倍長持ちします。
また、自衛隊用の食料品など特殊な製品の中には5年以上の保存が可能なものも存在します。
防災の観点から長期保存に適した備蓄専用のものが販売されているので、非常食としてストックするには備蓄専用の製品を購入するとよいでしょう。
もし、内服薬や塗り薬などを準備される場合は、それぞれの使用期限に注意して準備しましょう。
電池
- アルカリボタン電池、酸化銀電池、空気電池:使用推奨期限2年
- マンガン電池、アルカリ電池:使用推奨期限2~3年
- リチウム電池:使用推奨期限5年
「使用推奨期限」というのはあくまで、未使用の電池を使用開始しても問題ない期限です。
使用推奨期限内であっても、以前購入した電池と新しく購入した電池では自然放電による電池容量の差が発生し、液漏れが発生して危険です!
2本以上使用する場合は、できるだけ同時期期限の電池を使用されるといいでしょう。
また、懐中電灯やラジオなどに入れっぱなしで保管していると液漏れの心配もあります。
保管する際は、電池を入れっぱなしにしないよう、注意してください。
道具・その他
- カセットボンベ:使用期限約7年
- カセットコンロ:使用期限約10年
- 住宅用消火器:使用期限約5年
カセットボンベの保管場所は屋内をおすすめします。
屋外の金属製の倉庫や車のボンネットなど、40℃以上になる可能性がある場所では保管しないようにしましょう。
また、使い捨てカイロのメーカーによると、有効期限が切れると少しずつ品質は落ちていき表示よりも温度が低くなったり、持続時間が短くなったりする可能性があるそうです。
電化製品は、故障していないか、問題なく使用できるか「動作確認」もするようにしてください。
衛生用品
- 簡易トイレの凝固剤:消費期限5年〜10年
- 使い捨てカイロ:有効期限2~5年
- ウェットティッシュ:使用期限1~2年
- 生理用品・おむつ:使用期限約3年
- ばんそうこう・消毒液など:使用期限約3年
マスクやおむつ、生理用品などを直射日光が当たるところに保管したり、湿度の高いところに保管した場合には劣化する可能性も考えられるため、このようなところでの保管は避けるようにしましょう。
一般的に有効な手指消毒用アルコールの濃度は60%以上あります。そのため【火気厳禁】の商品になるので、高温になる場所や直射日光の当たる場所での保管は安全上避けましょう。
管理場所、管理方法、使用期限、消費期限、有効期限…それぞれの製品で確認する必要がありますね。
買い替えのタイミングはいつ?防災グッズの適切な交換時期
これまで説明したとおり、防災備蓄品のうち、保存水・食料の消費期限は、1~5年。
電池は種類によって使用推奨期限が異なり、2~5年。
消火器は5年、ガスボンベは7年、ガスコンロは10年。
衛生用品は1~3年、トイレなどの備品は5年~10年など使用期限が設定されています。
点検のタイミングは、非常食や保存水は賞味期限の1か月前、電気機器や乾電池は使用推奨期限の1か月前、薬は使用期限の1か月前に新しいものと交換することを推奨されています。
また、スマホや小型扇風機などにも使えて便利なモバイルバッテリーにも注意点があります。
モバイルバッテリーにはリチウムイオン電池というものが内蔵されており、この電池に蓄えられた電気を使ってスマホなどを充電しています。
リチウムイオン電池は一般的に約500回~1000回程度の充電を繰り返すと最大容量が新品の5割~7割程度に落ちるといわれており、その状態になると「寿命」とされています。
寿命になったリチウムイオン電池は最大容量の低下のほかに、充電に時間がかかるようになったり、まだ残量が残っているのに突然電池切れになったり、充電時に異常に発熱したりと、様々な症状も現れるようになります。
そういった症状が続くようであれば買い替えのサインといえるでしょう。
その他の用品、懐中電灯、毛布、発電機などにはとくに期限の設定はありませんが、部品の経年劣化も考えられるので、10年をめどに交換の検討が必要になります。
長く使える防災グッズを選ぶポイントとは
食品や飲料水については、通常のものよりも保存期間が長いのが特徴の備蓄専用や自衛隊用をおすすめします。
宇宙食やフリーズドライの商品もおすすめです。
【日本ハム】 陸上自衛隊戦闘糧食モデル
ネットやメルカリでも販売されているようです。
以前、ひなんピングのイベントで試食会をしたのですが、煮物は『安心する味、根菜が柔らかくて食べやすい』やきとりは『柔らかくてあまじょっぱい』等々、どの味も大変好評でした。サバイバルでも生き残れるよう、味は濃いめです!
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【レポート】第22回 医ケア児家族とその家族のための防災講座&体験会 開催しました!
また、災害時に情報を得るための強い味方になってくれるラジオ。
災害時にしっかりと使えるものを選ぶには、周波数や受信感度だけではなく、バッテリーの機能性や使いやすさ、持ち運びしやすい軽さや形状かどうかも選ぶポイントになります。
特に充電方法は選ぶポイントで、乾電池・手回し・蓄電池・ソーラーの4つの充電方法に対応している商品を選ぶのがおすすめです。
懐中電灯やランタンなどは、明るく照らせて電池が長持ちするLEDがおすすめです。
その他の防災グッズも、購入時に「消費期限」「使用期限」をチェックして、長く持ちそうなものかどうかを検討してから購入することをおすすめします!
いざというとき安心!防災グッズの定期点検方法
3月1日が「防災用品点検の日」として指定され、9月1日が「防災の日」が定められていることをご存知でしょうか。
3月1日の「防災用品点検の日」は、1923年9月1日に発生した関東大震災を受けて、防災システム研究所の山村武彦氏が制定しました。
「防災用品点検の日」は年に4回あり、3月1日・6月1日・9月1日・12月1日と、3ヶ月に1度やってきます。
「防災用品点検の日」に合わせて、3か月に1度点検できるのが理想的です。
でも、そのスパンではちょっとできない…と思われる方も多いと思います。
なにごとも長く続けるために大事なのは、無理なく行うことです。
3/1「防災用品点検の日」9/1「防災の日」を意識して、年に一度は点検するようにしてみてはいかがでしょうか?
チェックリスト付き!防災グッズの買い替え計画を立てよう
今回紹介した、期限のある主要な防災グッズを管理できるように「防災グッズ交換時期チェックリスト」を作ってみました!
▼こちらのリンクからダウンロードできます▼
購入時に「賞費期限」「使用推奨期限」「使用期限」を確認して、記入しておくと交換時期の目安が立てやすくなりますね。
家族みんなが目に留まりやすところに掲示しておいてはいかがでしょうか。
まとめ
- 長く持ちそうなものかどうかを検討してから購入する
- 防災グッズの「消費期限」「使用期限」をチェックする
- 管理場所、管理方法に注意して管理する
- 使用期限、消費期限、有効期限をチェックして「交換目安時期」を把握しておく
- 電化製品は定期的に動作確認をする
- 3/1「防災用品点検の日」9/1「防災の日」を意識して、年に一度は点検する
以上のことに気を付けて防災グッズの定期点検をするようにしましょう!
また、備える際の収納場所も極端に熱い場所や寒い場所など、ものを保管するのに適さない場所も避けるようにしてください。
生活をしていく中で周囲の環境が変化し、必要なものが変わる場合もあります。
はじめに準備したときは必要なかったものが、今は必要になっているかもしれません。
防災グッズは日々更新していく必要があります。
今の自分に、家族に合った防災グッズが備えられているかの確認が大切ですよ。